クレー射撃を始めよう!
射撃を始めるために必要なものは?
入門者のための用品ガイド
このサイトを御覧になって、「ひとつ自分も射撃をやってみようか」と御考えの方のために、クレー射撃を始めるために最低限必要なものをご紹介しましょう。これらの物の一部は銃砲店によっては、入門セットとして購入時にそろえてくれる場合があります。ただしおまけの物はそれなりの物ですし、ベストやシューティンググラスなどは、御自身に合ったものをお選びになるほうが、あとあと買い替えないですむので、結局お得です。また許可待ちの間(約3ヶ月)に射撃の先輩方からいろいろアドバイスしていただくのも効果的です。ただしできるだけ射撃メインの方にアドバイスを受けましょう、狩猟メインの方の御使用の用品はまた目的が違いますから。
それではまずクレー射撃で必要な物を表にしてみましたので御覧下さい。
写真
品名
価格
詳細
射撃専用の上下2連銃
競技種別ごとに種類があります。
新銃
25万〜
ガンケース 1.5万〜
シューティングレンジバッグ
装弾などを入れます。
4000円〜
シューティングベスト。 1.2~3万〜
クリーニング用品とオイル 1800円〜
シューティンググラス 3000円〜
イヤープロテクター 1800円〜
キャップ 1400円〜
銃ロッカー(銃刀法適合品) 2.3万〜
装弾ロッカー 7500円〜
スナップキャップ(空撃ちケース) 1800円〜
銃レスト(靴に付ける) 1800円〜
だいたい上表のようなもので射撃は始められます。
それでは個別に説明をしていきましょう。

1.銃


まずこれが無ければ射撃は始まりませんね、銃選びについては御予算と種目によって選ぶこととなりますが、まず最初に御自分のやろうとしている種目(トラップまたはスキート)に合った銃から選ぶことになります。まったくの初心者で種目の違いが判らない方は、このサイトでも解説する予定ですので御覧下さい。また、掲示板などで御質問されたり、銃砲店や先輩方に聞くのも良いでしょう。さて競技種目が決まったら、あとは御予算と御自身の好みでお選びいただくことになります。
そこで銃の価格ですが、それこそ上を見たらキリがありません。まず若い方の場合はあまり高い銃をお買いになる必要は無いでしょう、いずれ上達に従って、買い替える必要も出てくるでしょうし、弾が買えなければ意味がないので、また年輩の方でまったくの初心者の方は、今後それほど買い替えされる予定が無いのであれば、ある程度グレードの上の銃を選ばれたほうがよいのではないでしょうか。
銃は実際多少の故障はあっても、基本的には数十年はもちますからずっと使えるものですが、競技銃としての上下2連銃はルールの変更や、技術的な進歩などもあり、また使用弾数の多さなどで、シリアスなシューターにとっては必ずしも買い替えせずに済むわけではありません。この場合はあまり高い銃をお選びになるより、性能重視でコストパフォーマンスの良い銃をお選びいただくのが良いでしょう。新銃の価格は大体25万から45万ぐらいが入門向き(性能はこれでオリンピックでも出られますよ)でしょう、あとは価格が上がれば、仕上げや木目や彫刻が良くなるだけで性能にはそれ程の違いはありません、お金持ちの方はメーカーやショップのためにも高い方(150〜300万ぐらい)を買って下さい。
さて若い方や、御予算の不足の方は中古銃でも良いでしょう、この場合、あなたが神経質なタイプ(車は新車以外は考えない)の場合中古は止めましょう、中古の場合はいずれにしろ、内側などに多少の錆びや機関部のガタ、バネのへたりなどあるものです、その程度によって価格が決まるものなので、格安品はそれなりのものですから、ただしここでも中古車を購入した場合と同じで、あるていどのメンテナンス費用を見込んでおけばよいのです。実際の購入ではショップの方とアフターサービスのコストなどについて良く相談してください。中古のお買得は新同品などで、新品の実売価格の半値ぐらいの物が良いでしょう。


2.銃ケース


射撃場や銃検査など、銃を運搬する場合は必ず銃ケースに入れて運ぶ必要があります。写真のケースは管理者の使っているイタリアのネグリーニ社製のハードケースですが、このようなプラスティック製のケースの他には、アルミ製、木製合皮仕上、布製などいろいろな種類があります。新銃の場合はある程度のグレードの銃の場合は写真のようなハードケースが付属している場合がおおいでしょう。実際SKB、ベレッタ、ペラッツイなどは写真のケースをOEMで添付しています。ハードケースの利点は壊れにくいのであまり細かいことに気を使わずに携帯できるところです。また銃にかかる負荷も少ないので、試合などで遠出される場合は必ずこれを使いましょう、無用なトラブルを防ぎます。また飛行機に積み込む場合はロック機構が必須です、御注意下さい。ソフトケース(布製)は本来猟用のものが多いので、材質もあまり良く無いものが多いのですが、このサイトでも取り上げたようなしっかりした製品(あまり国内で出回っていませんが)は使い勝手が良い物です。できれば分解して収納できる製品のほうが、銃にたいする負荷が少ないのですが、御近所の射場までや銃検査に背負って行くには重宝します。ただしロッカーに入れるばあいは必ずケースから出して収納しましょう、錆びの原因になりますから。
価格はプラ製のハードケースで1万5千円から5万ぐらい。写真のもので2万ちょっとです。ソフトケースもBOYTのものなどはアメリカで60〜110ドルぐらいで買えます。


3.シューティングレンジバッグ(装弾入れ兼用)


厳密には装弾入れではないのですが、ベストやシューティンググラスも一緒にいれて運ぶのにはこういったバッグが一番楽です。必要ならこのバッグの他に装弾ケースを持参されると良いでしょう。こまごました物を収納するにはポケットがあると便利です。選択の基準は頑丈さです。ふつうのバックでは重い装弾をいれると完全に強度不足になってしまいます。最近は工具バッグで代用する方が多いです。価格は専用のもので1〜3万、工具バッグで4〜6千円ぐらいです。また装弾ケース(アルミ貼り)のものは専用で1〜3万ですが、これもお近くのホームセンターなどで探せば、ぴったりの物が数千円で見つかるとおもいます。


4.シューティングベスト


これは左右のポケットに弾を1箱ずつ収納できるようになっている射撃専用のベストです。また肩当ての布または革のパッドが縫い付けてあるのも特長です。銃砲店では狩猟用のベストも売っていて、狩猟メインの方はそちらを使っていますが、ぜひとも射撃専用のものを選んで下さい。また肩当ての長い(写真の様に)ものはスキートトラップ兼用ですが、肩当ての取り付けが胸の上だけの物は、スキートには使えません。写真のものはメッシュの夏用ですが、通年で使用されるなら、このタイプのものがお勧めです。国産、輸入のものがありますが、国産品はサイズがあまりありませんので、身長体重の大きい方は輸入品から選びましょう。国産の場合はオーダーも2万前後で出来ます。デザインや機能性では輸入品が勝る場合がおおいですが、小さいサイズの在庫はあまりないようです。個人輸入される方は特集記事を御覧下さい。


5.お手入れ用品とオイル


御存じの通り銃は鉄で出来ています、適切なお手入れを怠ると、錆や動作不良の原因となります。そこで必ず必要なものが、クリーニングロッドとガンオイルです。写真のものは3段継ぎのアルミ製のクリーニングロッドとブラシ、パッチなどのセットです。こういったキットは銃を購入されたショップでおまけにくれたり、セットに含んでいたりして、必ずついてくるものですが、お仕着せのものが必ずしも使いやすいわけではありません。しかし高いものでもないので、あとで気に入ったものを買ってもいいでしょう。オイルについては、別記事を御覧いただき、適切なものを買いましょう。またお手入れ方法は特集記事に掲載がありますので御覧下さい。


6.シューティンググラス


シューティンググラスは一般のスポーツグラスと同じように紫外線をカットして目を守る以外に、レンズの色によってクレーを識別しやすくする機能や、火薬カスや不慮の跳弾などから目を守る役割があります。しかし近視の方などは普通のメガネをお使いだったり、サングラスやセーフティグラスを使われるかたも多いですし、トラップでは何もかけない方もおおいです。選択の基準は視野の広さと歪みの無さなので、度の入ったかたは、多少高くて格好わるくても、専用のガラスレンズの物をお勧めします。写真のものはポリカーボネート製のセーフティグラスに近いものです。この手の物は3〜5千円ぐらい、ガラスレンズの専用品は2〜10万ぐらいでしょう。


7.イヤープロテクター(耳栓)


銃砲店の社長さんや、ベテランの方には耳の遠いかたが多いです、これは永年の射撃で耳をやられてしまった結果です。狩猟をやる方は、あまりちゃんとした耳栓をしない方がおおいので、注意がひつようです。写真の物は折り畳みできる一番ポピュラーな製品です。防音効果は21デシベルの物です。製品を選ぶ場合は21デシベル以上の製品、できれば29デシベル以上の防音効果のある物をえらびましょう。また出来れば、耳の内側に突っ込んで使うタイプのスポンジ耳栓と併用すると万全です。じっさい射撃時に頬つけの良い人では耳に対する密着性が悪い場合があります。実際に挙銃姿勢で顔の形に合ったものを選びましょう。


8.キャップ(帽子)


射撃の時にかぶる帽子です、特別に専用のものがあるわけではないので、御自分に合うものをお買い下さい。選定の基準は帽体の深さとツバの長さです。帽体の深さが大きいと、視野が遮られやすくなり、また浅すぎると、きっちりと固定されず、発射のショックや風でツバが下がってきてしまう場合があります。ツバの長さも同様で長過ぎると、視野を狭める結果になります。銃砲店で扱っている物は単にロゴが入っている普通の帽子です。特別専用のものというわけではありません。価格は100円ショップの100円からロゴ入りでは3000円ぐらいです。


9.銃ロッカーと装弾ロッカー


銃を所持するには、必ず規格に合った銃の保管ロッカーと、装弾の保管ロッカーが必要です。規制規格に合った物なら、専用品でなくても良いのですが、出来れば専用の物を買いましょう、セットで買っても3〜4万ほどで買えます。お買いになったら自宅の寝室などあまり目に付かない場所に設置しましょう。大きさもそれほどでないので、クローゼット等の中に設置するのも良いでしょう。なおロッカー自体を固定することも重要です。持ち家の方は、ホームセンターなどでボード壁用のネジアダプターをお買いになれば簡単に固定できます。また銃は保管時には分解して付属のチェーンロックで固定して下さい。

装弾ロッカーは800発の装弾を収納出来るように作られています、できれば銃とは別の部屋に設置して下さい。小さいので押し入れなどに入ります。


10.スナップキャップ(空撃ちケース)と銃レスト


銃を仕舞うために激鉄を落とすのに空撃ちをすると、撃針が痛みます、そこで空撃ち専用のスナップキャップを買います。アルミ製やプラスチック製などのいろいろな物がありますが、だいじな事は実弾と容易に見分けられるデザインの物が良いでしょう、空薬莢を空撃ちに使っている人を見かけますが、実弾と混同しやすく危険です。価格は2000円前後です。

銃レストは射台で待機時に銃口を載せておくための物で、写真のものは革製で、靴ヒモに通して取り付ける物です、靴がよごれても良い場合や、ヒモ無しの靴の場合は必要ありません、1000〜3000円ほどで買えます。