日記第6回
これからスキートを始める方へ編

6.これからスキートを始める方へ

この原稿を書いている時点で初撃ちから5ヶ月経過しました。技術向上の速度は、ガラパゴスゾウリクガメ程度のようです。そんな私が気付いた、これからスキートを始める人のための注意点です。といっても、ルールなんかの解説はしていません。ルールについては、このサイトの別のページにありますので、そちらを参照してください。

6-1.遠慮しない

厚顔無恥な方を除いて、なかなか難しいことかもしれません。スキートはトラップと異なり射団の全員がある射台を撃ち終わってから次の射台へ移ります。この為か仲間内で撃っているように見えて、初めての射場だとなかなか射団の中へ入りにくいのも事実です。しかし、誰でも初心者時代があったでしょうし、安全な銃の取り扱いが出来ているなら、一緒に撃っても少なくとも嫌な顔をされることは無いはずです。遠慮せず、明るく挨拶をして(これ重要です)撃たせて頂きましょう。それに初心者だと先に告白してしまうと、アドバイスしてくれる親切な方がどの射場にもいらっしゃいます。この際だからお世話になってしまいましょう。但し、遠慮しないが行き過ぎて、自己中心的にならないように注意しましょう。

6-2.撃つ順番

撃つ順番といっても「1番射台はプールから」ということではなく、撃つ人の順番です。スキートは同じ射台で何人かの人が順番に撃ちます。プーラーさんのことを考えるとタイマー撃ちの射団、ノータイマー撃ちの射団と撃ち方で射団を分けるのがベストです。しかし、大会などを除いてこのようなことは困難で、大抵は腕前や撃ち方の混在した射団が出来上がります。このような場合は、

  1. タイマー撃ちの人(勿論、ダブルあり)
  2. ノータイマーでダブル撃ちの人
  3. ノータイマーでシングル撃ちの人

の順番で撃つことが多いです。基本的にはお上手な方から順番に撃っていくということになります。必ず守らなければならないことではないですが、一種のマナーですので臨機応変に対応するようにしたいものです。出来れば避けたほうが良いのは、タイマー撃ち→ノータイマー撃ち→タイマー撃ち、というように一定の順番にならないこと。プーラーさんが混乱するかもしれません。シングル撃ちの初心者は、無条件に射団の一番最後に並ぶのが良いかもしれません。

6-3.練習したいクレーを貰う

初心者の練習としては拾い撃ち(特定の射台の特定のクレーだけを撃つこと)が出来るのが理想です。しかし、拾い撃ちは射面を一人で専有することになるので、他のお客様がいないか極少ないときでないと出来ません(他にお客さんがいるときに拾い撃ちをする場合は、必ず皆さんにお断りしてからにしましょう)。このような時は普通にラウンドしながら、各射台で欲しいクレーだけを貰いましょう。例えば以下のようにシングル撃ちをしてみるのはどうでしょうか?

1番射台:プール3枚
2番射台:プール3枚
3番射台:プール2枚、マーク2枚
4番射台:プール2枚、マーク2枚
5番射台:マーク4枚
6番射台:マーク3枚
7番射台:マーク&プール(ここだけダブル)
8番射台:プール1枚、マーク1枚

欲しいクレーを貰うのは簡単です。射台に入ってマイクを通じてプーラーさんにお願いするだけです。例えば上記の1番射台では「プール3枚下さい」、3番射台では「プール2枚下さい」2枚を撃ち終わったら「マーク2枚下さい」、6番射台は「マーク3枚下さい」7番射台は「ダブル下さい」といった感じでOKです。

6-4.安全に注意

これが最も大事なことです。耳にたこが出来るくらい見聞きしていることでしょう。「人に銃口を向けない」や「銃を折る(脱砲する)」などは今更なので、スキート特有なことを。
8番射台でプールを撃ち終わった後、マークハウス側に振り返ります。この時の身体の回転方向は必ず時計回り(右回り)にしましょう。左回りをすると、銃を折っているとはいえ銃口を順番を待っている人の方向へ向けてしまいます。また、私も一度だけ注意されたのですが、7番射台は必ず脱砲してから(射台を出るために)左に振り返るようにしましょう。これも人に銃口を向けないための注意です。同じことは1番射台にも言えると思います。
昨今、残念な銃が関係する事件・事故があり、所持許可に関する規制も厳しくなる方向に進むかもしれません。社会の目は厳しいですから、安全には一層の注意を払うようにしたいものです。

6-5.装備

トラップと異なりスキートは自分に向かってクレーが飛んできます。このために撃破したクレーの破片が自分に向かって飛んでくることがあります。私も経験したことですが、8番射台のマーククレーを撃破したときに、頭に2個、頬に1個の破片が当たりました。このようなことがあるので、スキートでは帽子(キャップ)とシューティンググラスを着用することをお薦めします。特にシューティンググラスはクレーの破片から目を守るために、是非着用したいものです。
一般のスポーツではカッコだけ決まっていて腕が伴わないと恥ずかしいですが、クレー射撃の場合は安全のための装備ですので恥ずかしがらずに着用しましょう。お薦めはレンズが1枚物で交換できるタイプ。視野が広く取れますし、天候にあわせてレンズの色を変更できます。個人の好みもありますが、私は普段はオレンジで、曇りや雨の日はイエローが見易いようです。


残念ながらスキート人口は少ないです。直接の原因は指導してくれる方(銃砲店さん)が少ないことでしょうけれど、トラップよりも最初に覚えることが多いのも事実です。この辺は別ページのルール解説を参照して頂いたり、プーラーさんに聞いて頂ければ丁寧に教えてくれると思います。あとは第一歩を踏み出すだけなのですが、少しでも興味を持ってもらえるように、次回のコラムでは私が感じるスキートの面白さを紹介してみたいと思います。このコラム始まって以来の次号予告ですが、気長にお待ちください。(^^)/~~~