第2回
射撃を始めるぞ!初心者講習の実際編
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今回は最初の関門、初心者教習の実際です

§4.初心者講習

4-1.初心者講習とは

さて、無事に初心者講習(猟銃等講習会)の申し込みが済んだら、あとは当日まで勉強(暗記)あるのみです。東京都の初心者講習は、概ね以下のような時間割で行われます。

講義内容 時間
1
●法令関係
猟銃及び空気銃の所持に関する法令
猟銃用火薬類に関する法令
狩猟に関する法令
3時間
2
猟銃及び空気銃の取扱関係 1時間
3
考査(試験) 1時間

考査問題は20問で、7割〜8割が合格基準らしいですが、合格しても不合格でも成績の発表がないので、正確な合格基準は判りません。あくまでも噂ですが、受講態度が悪いと不合格だったりするということです。
また、当日必要なものは以下の通りでした。

猟銃等取扱読本 初心者講習の申し込み時に貰える本です
筆記用具 鉛筆・シャープペンシルは使用不可でした。使ってよいのはボールペン又は万年筆でした。
印鑑 講習修了証明書を貰うのに必要です

4-2.実際に受講してみると

初心者講習は9時開始なのですが、所轄警察の係官に「1分でも遅刻したら受講できないよ」と脅されていたので、妙に早く自宅を出発し、会場の警察署に着いたのは8:10でした。(^o^)丿
警察署内に入ると、ちょうど署員の方が初心者講習の張り紙をしていました。愛想良く「おはようございます、会場はどちらでしょう?」と訊ねると、「受講の方?早いねぇ、4階の講堂だから」と言われエレベータを指差されました。会場である講堂は小学校の教室より広く、声の小さい講師だと後ろの席では聞こえないと思い最前列真ん中の席を確保しました。

暫く待つと何人かの人が集まりだして、8:35から受付が始まりました。するとひとりひとりに番号が割り当てられて、私の番号はラッキー「7」。何の番号かと思ったら、席の順番なんですね。私の席は最前列窓側のはじでした。受付では名前・生年月日・本籍地を確認されました。受講者数は19名、うち女性は3名でした。残念ながら若い女性は皆無で、40歳代と思われる男性が一番多そうでした。いかにも怪しい感じのオジサンがひとりいて、隣に座っている女性に話し掛けていますが、適当にあしらわれていました。

受付が終了すると当日のスケジュール(時間割)が発表になりました。当初の予定では、まず銃の取扱関係を講習した後に法令関係だったのが、銃の取扱を講義する方(どこかの銃砲店社長らしい)が遅刻していて、法令関係の講義から始まりました。法令関係の講義は、年配の警察官が行ってくれました。講義は教本(猟銃等取扱読本)を読み上げるだけですが、読み上げた箇所が出るという噂なので、眠くなるのを我慢して要チェックです。途中、休憩を挟んで法令関係が午前中一杯続きました。

昼食をとった後(警察署の食堂が使えました)、銃の取扱関係の講義のはずでしたが、午後になっても講師が到着せず(聞いたら射撃に行ってしまったらしい)、法令関係の講師が行うことになりました。その講師は申し訳なさそうに「じゃあ出題されるところを話しますから」といって講義を始めたので、皆さん真剣に。(^^ゞ

講習の最後は考査です。考査の問題はひとりひとり異なるので、カンニングしても逆効果だそうです。出題形式は4者択一の問題なのですが、たまに引っ掛け問題が混ざっていたりします。例えば、『猟銃』という表現が出てきたら、これは『散弾銃及びライフル銃』のことを指しています。このような細かい点が問われたりしますので、問題文は注意して読みましょう。
東京都の場合は、試験終了後すぐに採点され、その日のうちに合否発表と講習修了証明書の交付があります。私が受けたときは、採点終了後に係りの人が怪しい感じのオジサンに小声で何か伝えると、そのオジサンは荷物をまとめて出て行きます。そしたら「ここにいる方は全員合格です」という、凄い発表の仕方でした。 この後すぐに講習終了証明書という文書がもらえます。この文書はこの後に続く手続き(教習資格認定や所持許可申請)に必ず必要なので大事にしましょう。本籍・氏名・生年月日が間違っていないか必ず確認しなさいと係官から指示が出ます。

4-3.第一関門突破

初心者講習が済むと、所持許可へ向けての第一関門突破です。これ以後はいわゆる学科試験相当のもはありません。しかし、まだまだ手続きは続きますが、以後の手続きは、だんだんとと「銃を持つんだ」と実感させてくれるものです。

教習資格申請編へ続く