クレー射撃を始めよう!
トラップ射撃とは?
入門者のためのトラップ射撃ルール解説
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クレー射撃にはいくつかの競技種目がありますが、そのなかでもっとも競技者の多いトラップ射撃について入門者向けに簡単に解説します。

●トラップ射撃とは
トラップ射撃とは、簡単に言えば、「
銃を構えた射手の約15m先のトラップハウスから右・真直ぐ・左のどれかの射手から遠ざかっていく方向に射出されるクレーを2発までの弾丸を使って撃破する競技である」となります。なにも特別複雑なことはありません。
射撃の単位はラウンドで表し、1ラウンドでは25枚のクレーが各射台から順番に射出され、その内訳は左方向が合計10枚、中央方向が合計5枚、右方向が合計10枚の全方向合計25枚となっています、それぞれの射台では左が2枚、中央が1枚、右が2枚の割合になっています。
●射面について
トラップ射撃で使われる射撃スペースのことを「射面」といいます。射面は下図のような造りになってます。

トラップ射面はほぼ70〜80mほどの奥行きをもった上図のような平坦な広場のような形をしています。左図の下端にあるのがトラップ射台です。普通はここの白枠の描かれた1番から5番の射台から射面に向かって放出されたクレーを撃ちます。
その前方にあるのが、猟友会ルールで使われるフィールド射撃用の5mと10mの射台です。このフィールド射台は、射撃場や射面によっては設置されていない場合も多いです。普通はトラップ射台のみ使用できます。
クレーハウスはトラップ射台から15mほど前方に設置されていて、1番から5番までの各射台に対して各々3台づつのクレーマシンが設置されています(合計15台)。クレーハウスの上面にはそれぞれの射台に対応した射出位置にあわせて白線が引かれています。
射台ごとの3台のクレーマシンはそれぞれ、右、中央、左を向けて設置されています。それぞれのマシーンの設定された角度と高さはそれぞれの射台ごとに異なります。そのため各射台ごとに出るクレーの方向が同一でも実際の飛行の高さや角度はまちまちになっています。ただし練習用の射面では、各射台ごとの差があまりないように設定されていますので、撃ちやすくなっています。

下写真はトラップ射面の例です。(クリックすると拡大表示されます)

写真の屋根のついた部分が射台です、左端の小屋はクレーの放出とスコア付けをしてくれる係員さん(プーラーと言います)のいるプーラー室です。画面の中央付近のクレーハウス(地面に掘られた溝の中にあります)から右奥にみえる崖の方向にクレーが発射されるのを撃ちます。

上の写真は射台の拡大写真です。左端に見える小屋の窓から見ながらプーラーさんがクレーの放出をコントロールします。各射台にはマイクスタンドが設置されていて、射手は自分の番が回ってきたら、銃を構えてこのマイクに向かってかけ声をかけると、その声を機械が拾ってクレーが放出されます。この射面ではフィールド射撃にも対応しているため、トラップ射台のまえに2箇所の射台が設置されているのが判るとおもいます。フィールド射撃は普通のトラップ射撃と異なり、実猟銃を使用して行える競技なので、猟友会の大会以外では、ほとんど使用されません。そのためマイクはケーブルの長さに余裕を持たせてあり、フィールド射台を使用するときには、前方にケーブルを伸ばして、移動して使います。

上写真は2面並んで設置されたトラップ射面の左射台と、右の射面のクレーハウスです。したのクレーハウスを見ると上面に各射台に対応した白線が描かれているのが判るとおもいます。クレーハウスは屋根部分が射面と同じ高さに造られた地下構造物だということが判るとおもいます。この中には写真の通り1つの射台ごとに3台のクレーマシンが設置されているのが見えます。


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