特集第3回 正しいお手入れ!
ガンオイルの選び方
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■第3章■ガンオイルとして使えるオイルは。
前項での要求性能を満たす最適なオイルは今やどこのホームセンターで沢山の種類を入手することができます。この章では我々が使っているオイルを紹介しますが、これらのオイルの使用を推薦するものではありません、ただこれらのオイルを使用して十分な結果を得ているので皆様の参考になれば幸いに思います。

●貧乏シューター向け●


●1●WD-40

昔からのバイク乗りには御存じの製品です。70年代初頭にはCRCはまだ登場していず、ヤマハの純正指定だったこともあり、皆これを使っていました。当時これを銃に使いはじめたのはライフル射撃の人たちで、散弾銃ではあまり使っている人はいませんでした、ただ、アメリカの銃雑誌などでは良く見かけていたので、海外では使っている人は多いと思います。なおメーカーでは加工時のエアーブロー後に行程間で吹き付けて使用しているオイルは、これやCRC-336などです。

●2●CRCー336

某メーカー工場でも使ってる工業用の製品です。以前はどこのホームセンターでも扱ってたんですが、最近はあまり見かけなくなっちゃいました。でも私は556より銃向きの製品だと思います。価格も556に比べてそれほど高くありませんしね。バイク向きでもありますね。

●3●CRCー556

言わずと知れた有名な製品で、まあどんな田舎の雑貨屋でも売っている商品です、入手なしやすさは抜群です。価格も特売時には300円を切って売られていますし、実際使っている人も多いので安心でしょう。用途欄にちゃんと猟銃と書いてありますし、各性能については非常に良いと思いますが、幾分保護皮膜の切れが早いような気がします。清浄性能はかなり高いとおもいます。

●純正重視シューター向け●

●4●ベレッタ・ガンオイル(ポンプタイプ)
ベレッタユーザーにはお馴染みのガンオイルです。手動ポンプタイプなので自然にやさしい商品です。実際ポンプタイプではオイルを出し過ぎることがないので、適正量を給油できるのが嬉しいですね。オイルそのものは標準的な鉱物油らしく、洗浄性能や水分除去性能はそれほどでも無いようです。粘性があるていどあるので、塗布はしやすいですね。

●5●ベレッタ・ボアクリーナー(鉛タイプ)

これはほかのオイルとは違い、いわゆるボアソルベント(銃腔洗浄剤)です。銃身内部の火薬滓と付着した鉛を除去するためのものです。この製品は洗浄性能が主で他の性能はありません、使用後は十分に除去し、ガンオイルを塗布する必要があります。ただし散弾銃では、この製品より強力なソルベントを使う必要はありません、ライフルなどではライフルリングに付着した銅ジャケットの付着物の除去に使う協力な製品は毒性も強く、また銅除去タイプの物を散弾銃に使っても意味がありません。これらのソルベントはハンダに対する攻撃性があります、銃身に塗布する時には銃口側から塗布しましょう。

●性能重視シューター向け●

●6●ミリテック−1(MILITEC-1)
バイク関係ではオイル添加剤として有名ですが、本来は銃用の潤滑剤です。軍用としての実績はダントツですが、どちらかと言えば対摩擦性能はダントツの性能だと思いますが、金属改質剤とうたってる製品なんで、ライフルではまだしもショットガンではトリガーやハンマーなどの部分以外に使い道があるのだろうかと思うのが私の本音です。
国内では結構高い価格です。

●5●トリフロー(TRI-FLOW)

自転車用として有名な製品ですが、銃用としても銃砲店などで良く見かける製品です。テフロンベースの製品としては、性能試験成績などもちゃんと公表されていますので安心して使えますが、価格が国内では高めです。貧乏な私はキャブレターの整備用に使ってる輸入品を銃に流用してます。さすがに防錆性能が良いのでショットガン向き(自転車と同じかも)の製品です。願わくばリーズナブルな価格での出荷を期待したい製品です。

この他に、海外や工場では、洗浄用にクイックドライタイプのクリーニングソルベントもよく使います。

普段のお手入れの参考になれば幸いです。
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